2019 年 19 巻 5 号 p. 5_136-5_145
本文は常時微動の単点観測記録のH/Vスペクトル比(以降,HVSRと略す)を用いて,比較的簡便な手法で地域の地盤振動特性を考慮した地盤ハザード把握を試みた.常時微動のHVSRから得られる卓越周期(Tm)・ピーク値(Rm)と,強震観測から得られる卓越周期(Ts)・ピーク値(Rs)の比較を行った.卓越周期はピークが確認できる地点の7割以上で,ピーク値は全体に強震記録の方がやや大きいがある程度の相関性が確認できた.そこで,ハザード評価として,HVSRのTmとRmを乗じ,地盤ハザード(PE)と定義し,その適用性の検討を行った.作成した地盤ハザードの分布図は,ボーリングデータから作成されたAVS30分布と整合的であることが確認できた.