2019 年 19 巻 6 号 p. 6_68-6_75
グラベルドレーンによる液状化対策はこれまで多数の実績を有するものの, その液状化抑制効果を実際の応力レベルで実験的に検証した例は少なく, 未解明な部分が残されている.その中で, 本研究はドレーンと液状化層の透水性および有効拘束圧がドレーンによる過剰間隙水圧の消散効果に与える影響に着目し, 層厚8m相当のドレーン改良地盤を再現した遠心模型実験により検討を行った.計5ケースの実験結果から, 液状化層の透水性が高いほど, また有効拘束圧の高い液状化層の深部ほど, ドレーンによる消散効果は高まることが明らかとなった.一方で, 透水性が低く, 液状化の発生を抑制できない条件においても, 液状化の継続時間は大幅に短縮されることが確認された.