日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
論文
内陸地震に対する気象庁マグニチュードと地震モーメントの関係の再評価とそれに基づくスケーリング則の提案
川瀬 博, 仲野 健一, 入倉 孝次郎
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 25 巻 11 号 p. 11_57-11_80

詳細
抄録

本論文では,はじめに,1989年から2024年1月までの日本で発生した地震を対象として,気象庁が公表している気象庁マグニチュードMJMAと防災科学技術研究所が公表しているCMT解の地震モーメントM0,あるいはそれを換算したモーメント・マグニチュードMWとの関係を改めて整理し,両マグニチュードが海溝型のプレート境界地震・プレート内地震では等しいのに対して,内陸地殻内地震についてのみマグニチュードにほぼ依存しない一定値の差があることを報告する.次に,これまでMJMAからM0を求めたり,震源断層長LからMJMAを求めたりする際に多用されてきた既往経験式との比較において,ここで提案する換算式がLに関するスケ-リング則においてどのような違いを生じせしめるのかを提示する.その上で,提案する換算式と既往の震源断層面積Sに関するスケ-リング則を組み合わせることにより,Lに関するスケーリング則を幅広いM0・MJMAの範囲で成立するように拡張し,それが最近の観測データとよく整合することを示す.

著者関連情報
© 2025 公益社団法人 日本地震工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top