2025 年 25 巻 2 号 p. 2_2-2_11
我が国で現代的な免震建築物が建設されてから40年を迎える.新しい構造と思われがちな免震構造も,いつのまにか我が国の建築の耐震設計の歴史の一部,それもほぼ1/3の期間を占めるようになったものである.40年という歳月は,現在を生きるある人達には免震構造は生まれたときからある技術であり,ある人達,筆者らのような年代の人間には,その草創期から,発展,変遷を実経験として目撃してきた技術である.本稿では我が国の免震構造の歴史を技術,設計,入力地震動,制度,社会との関係などの観点から振り返り,その果たした役割を検証し,現在抱える諸課題を考察することで,さらなる発展を期待する.