日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
首都圏における再現期間に応じた応答スペクトルの事例的評価
早川 崇
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2025 年 25 巻 4 号 p. 4_196-4_205

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抄録

日本建築構造技術者協会(2018)による性能設計は基本的な考え方として再現期間に応じた地震動強さに対して建物損傷をコントロールする.対象とする地震に対して性能設計を行う場合は,その地震動の再現期間と地震動強さの対応を明らかにする必要がある.防災科学技術研究所のJ-SHIS(2024)によると,都心の地震動ハザードにはフィリピン海プレートと太平洋プレートの震源断層を予め特定しにくい地震が大きく寄与する.本研究では,関東平野周辺のフィリピン海プレートおよび太平洋プレートの内部と上面で発生する震源断層を予め特定しにくい地震を対象とし,再現期間が500,1000年,2500年に応じた速度応答スペクトルを新宿において評価した.評価の結果,再現期間1000年の速度応答スペクトルは80~110 cm/s程度であった.速度応答スペクトルは周期2秒と7.5秒において,それぞれS波速度が1.5 km/sの層と地震基盤より上層によるS波増幅のピークによって卓越した.これらの卓越は近傍の周期のレベルと比較して1.05~1.1倍程度であった.

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