2025 年 25 巻 4 号 p. 4_97-4_108
繰り返し地震動が入力し木造建物が倒壊して人的被害が発生することを防ぐため,構造ヘルスモニタリングシステムによる迅速な損傷評価が期待されている.ニューラルネットワークは建物応答から倒壊の危険性を判別する有力な手法であるが,未学習の損傷パターンの判別を苦手としている.本研究では,ニューラルネットワークを用いた木造建物の損傷判別器の構築において,学習データを作成する際に対象建物モデルの応答解析の入力にパルス性模擬地震動を用いることで損傷パターンの多様性を考慮する手法を提案し,判別精度を比較することでその有効性を検証した.