日本地震工学会論文集
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論文
支持地盤の硬軟が盛土の地震時変位量に及ぼす影響と評価方法に関する研究
阿部 慶太仙頭 紀明
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2025 年 25 巻 5 号 p. 5_23-5_34

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抄録

本研究は,支持地盤の硬軟が盛土の地震時変位量に及ぼす影響と,その際の評価方法の検証を主題としたものである.従来,盛土の地震時変位量はニューマーク法により計算し,変位量の制限値と照査して盛土の耐震性を評価する方法が採用されている.一方,既往の研究において,軟弱な支持地盤上にある盛土では,実際に地震時に生じた変位量がニューマーク法で計算した変位量と乖離することが指摘されている.そこで,1/10スケールの湿潤密度が異なる支持地盤上の盛土模型を用いた振動台実験を実施し,支持地盤の硬軟が盛土の地震時変位量に及ぼす影響を確認するとともに,ニューマーク法および粒子法を用いた検証解析を実施した.その結果,支持地盤が軟らかいほどすべり土塊が前面側に大きく変形し,地震時変位量が増加すること,ニューマーク法ではその変位量を過少評価する可能性があることが分かった.また,実験結果と粒子法による解析結果より,地震時変位発生メカニズムについて考察した.

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