2026 年 26 巻 2 号 p. 2_22-2_42
地震動指標値を空間補間して得られる揺れの分布は,地震防災の分野において様々な目的で利用されている.空間補間にはSimple Krigingや逆距離加重法が用いられることが一般的であるが,本稿では更なる推定精度の向上を目的としてガウス過程回帰による地震動指標値の空間補間方法を提案する.提案方法では二段階に分けて地震動指標値の空間補間を行う.第一段階は仮想的なノイズを導入したうえで地震動指標値を対象に空間補間を行い,第二段階は仮想的なノイズの影響によって第一段階の推定結果と観測値との間に生じる誤差を対象に空間補間を行う.第一段階と第二段階の推定結果を足し合わせることで,地震動指標値の空間分布を求める.過去に発生した地震を対象とした地震動指標値の推定の結果,仮想的なノイズを導入しないガウス過程回帰や,Simple Krigingと地盤増幅率に基づいた従前の方法よりも,提案した二段階のガウス過程回帰の方が推定精度の面で優位であることを確認した.