日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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弾塑性ダンパーを用いた中低層鉄筋コンクリート造建物の耐震補強
入力地震動の相違を考慮した補強効果の検討
田村 良一
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2002 年 2 巻 3 号 p. 1-14

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抄録
入力地震動の相違を考慮し、弾塑性ダンパーを用いて耐震補強した中低層建物の耐震性能について検討した。建物の耐震性能は終局限界変形に到達させる入力地震動の強さ (最大速度、Vo) を用いて表現している。以下に概要を述べる。
(1) Voと補強量の関係は、補強量の増大により大きなVo (耐震性能) は得られるが、その大きさは入力地震動により相違が生じていた。(2) 特性の異なる模擬地震動を作成し、それらを入力した場合のVoの統計量を検討した。補強を行なった場合の変動係数は0.20程度であった。また、その平均的な値 (平均値±標準偏差の範囲) は平均的な応答スペクトルを用いた検討で評価することができた。(3)(2) の統計量に基づき作成したVoの分布と再現期間 (Tr) を考慮した地震動の大きさを用いて、Trに相当する地震動の発生を想定した場合の破壊確率 (Pf) を算出した。その結果、Tr=73年, 475年の場合に、比較的少ない補強量でも補強を行なうことによって、Pfを大きく低減させることができ、特に効果的であった。
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