日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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柱の軸力変動が懸造形式伝統木造寺院建築の地震応答に及ぼす影響
森 悠介鈴木 隆志伊津野 和行土岐 憲三
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2007 年 7 巻 1 号 p. 14-26

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抄録
本研究では, 柱脚の軸力変動が木造建築物全体の耐震性能に及ぼす影響を検討した.柱が浮き上がることをも考慮した柱脚鉛直バネと, 摩擦による柱脚水平バネとを連成させた解析モデルを作成し地震応答解析を行った.入力地震波は想定花折地震動である.柱脚の浮き上がり柱脚部の水平方向変位に対する抵抗がなくなることを考慮したシミュレーションを行った.その結果, 柱頭の最大応答変位に柱の軸力変動が与える影響は小さいが, 柱の軸力変動を考慮することにより柱脚の残留変位, 柱のせん断力及び横架材の軸力の増加が生じることがわかった.
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© 日本地震工学会
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