抄録
2006年12月16日(土),中部支部が主催して中京大学で「今,地理教育を考える」というテーマで,公開シンポジウムを行った.参加者は35人と盛況で,終始活発な議論が行われた.地理教育の課題は多様であるが,とりわけ,地理教育の内容,地理的学力・能力,カリキュラムと履修,受験地理を認識することが必要となっている.本シンポジウムは,こうした点を踏まえて,地理教育に携わっている4人の先生に報告していただき,それをもとに議論した.発表者の報告やその後の議論をとおして,特に空間認識や国際理解の不足,自然地理分野の減少,スキル(技能)と知識の不足とのギャップ,地球的課題等に関して地理と現代社会との差がほとんどない,理科系=地理の履修にならざるを得ないといった問題が浮き彫りになった.
