教師学研究
Online ISSN : 2424-1598
Print ISSN : 1349-7391
看護実践のリフレクションを深める支援に関する研究―Sengeの学習する組織の観点から―
鈴木 康美
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 23 巻 2 号 p. 43-53

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抄録

目的:指導的立場にある看護師が行う看護実践のリフレクションの支援の実際と、その支援を受けた看護師と支援者との相互の変化を、Senge の学習する組織の観点で検討する。研究協力者・方法:研究協力が得られたA 大学2 病院のリフレクションを複数回以上支援した指導的立場にある看護師8 名、インタビューガイドを基に半構造化面接を行い、逐語録M-GTA を用いて質的帰納的に分析した。分析結果:【安心して看護を語る場】、【共に看護を探求する】の2 コアカテゴリー、8 カテゴリー、30 概念が抽出された。リフレクションの支援者は、【安心して看護を語る場】を目指して、《ポジティブフィードバックの理解と活用》、看護師の《精神的負荷を軽減》を重視した関わりが行われた。結論:看護実践のリフレクションの支援として、看護師一人一人がより深いリフレクションでの気づき、学びが得られる支援と共に、学習する組織につながる組織を俯瞰した視点が求められている。

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© 2020 日本教師学学会
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