抄録
本研究では,2018年告示高等学校学習指導要領から共通教科情報科で拡充されるデータサイエンスに関する学習内容について担当教員の意識を把握した.O県の共通教科情報科担当教員41名を対象に,数学科の統計に関する学習内容を知っているか,情報科のデータサイエンスに関する学習内容に対して指導のイメージができるかについて,具体的なキーワードを挙げて回答させる調査を実施した.その結果,数学科のキーワードに対する既知率は,数学Ⅰ:43.2%,数学A:33.3%,数学B:17.6%と低い水準に留まった.一方,情報科のキーワードに対する指導のイメージができる割合は,情報Ⅰ:34.3%,情報Ⅱ:21.3%と低い水準を示すとともに,数学科のキーワードとの間に強い相関が見られた.また,情報の科学的理解育成に対する重要性の認識は,データサイエンスに対する指導のイメージに影響していなかった.これらの結果に基づき今後の教員研修の在り方について考察した.