日本腹部救急医学会雑誌
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特集
消化器内視鏡医としてみた診療の変化
潟沼 朗生
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キーワード: 急性胆管炎, 急性胆嚢炎
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2008 年 28 巻 3 号 p. 431-438

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抄録
2005年に「科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン」が発表された。消化器内視鏡医の立場からみると,このガイドラインにより,内視鏡検査・治療の件数や内容には大きな変化はないものの,急性胆嚢炎・胆管炎の診断基準,重症度判定,治療法が科学的根拠に基づいて明文化される事により,統一した基準により診療が行えるようになった。さらに,搬送基準も定義されており,他院からの患者搬送が,より病状早期の段階で行える事が期待される。急性胆管炎に対する治療は内視鏡的な胆管ドレナージが第1選択であり,急性胆嚢炎に対しては当センターでは緊急手術を施行する体制はいまだにとられていないが,経皮的ドレナージ(PTGBD)を施行し早期の手術を目指している。最近,経鼻胆嚢ドレナージ術(ENGBD : Endoscopic naso-Gall bladder drainage)の必要性が増しており,出血素因のある症例や腹水貯留など経皮的ドレナージが困難な場合や,胆嚢癌合併が疑われる場合には有用な治療法である。
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© 2008 日本腹部救急医学会
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