日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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原著
80歳以上高齢者急性腹症手術例の予後指標因子の検討
福田 直人杉山 保幸藤野 昇三緑川 泰虫明 寛行渋谷 健太郎
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2009 年 29 巻 4 号 p. 571-574

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抄録
2000年1月から2007年12月まで,当院外科に入院し,手術を受けた80歳以上高齢者の急性腹症は37例で平均年齢84.8歳,男女比は16:21であった。患者背景として内科的併存疾患が23例(62.2%)に認められた。術後合併症は13例(35.1%)に認められた。死亡例は5例(13.5%)で,その原因は敗血症3例,癌死と窒息が各1例であった。術後合併症群では非合併症群に比較してAPACHEIIスコアが有意に高かった。また死亡群では生存群に比較して入院時平均血圧が有意に低く,血清クレアチニン値・APACHEIIスコア・POSSUMスコアが有意に高値であった。
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© 2009 日本腹部救急医学会
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