2011 年 31 巻 7 号 p. 1009-1014
NOMIの予後規定因子を明らかにするため,当院にて手術したNOMI 22例を対象に臨床的検討を行った。22例全体の平均年齢は74歳,男女比=13:9であった。全22例を死亡群(7例)と生存群(15例)に分類し,年齢や性別,心血管系疾患の有無,薬剤歴,術前ショックの有無,門脈ガス血症の有無,血小板数10万/mm3以上か未満,結腸合併切除術の有無,POSSUM score,PGE1投与の有無を比較検討した。NOMIの予後規定因子として,POSSUM scoreの予測死亡率高値(75%以上)は極めて有用であると思われた。その他,結腸合併切除術例,血小板数低値も有意な予後不良因子であった。