抄録
下部消化管病変に対する内視鏡治療は有用な低侵襲治療であるが,低率ながら消化管穿孔の危険を伴う。われわれは一定の基準に基づき医原性大腸穿孔に対し腹腔鏡下手術を適応している。2012年3月までに施行した腹腔鏡下大腸切除術(Laparoscopy assisted colectomy:以下,LAC)1,764症例のうち医原性穿孔は14例であった。手術時間は平均141分,平均術中出血量は68g,経口摂取開始は平均3.3日,経口摂取開始は3.3日,平均術後在院日数は17日であり,予定手術LAC群と比較して有意差を認めなかった。医原性大腸穿孔に対する腹腔鏡下手術は術後経過においても通常のLACと同様に良好であった。本術式の医原性大腸穿孔に対する適応は治療法として妥当であると考えられた。