日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
原著
胃悪性腫瘍穿孔における治療方針
櫻井 丈天神 和美根岸 宏行瀬上 航平京井 玲奈嶋田 仁片山 真史諏訪 敏之小野田 恵一郎榎本 武治小林 慎二郎小泉 哲民上 真也大坪 毅人
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キーワード: 胃穿孔, 悪性腫瘍, 急性腹症
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2013 年 33 巻 8 号 p. 1245-1249

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抄録
はじめに:胃癌穿孔に対する治療は,急性腹症とて sepsis からの全身状態の改善を図ることと,癌として根治性を損なわずに治療を行う,という二つの目的があるが治療方針決定に難渋することがしばしばある。対象:2004年8月から2012年7月の間に上部消化管穿孔の入院例は321例で,154例が胃穿孔であった。そのうちの10例に胃悪性腫瘍による穿孔を認めた。成績:保存的治療が先行された症例は2例(20%)であった。残りの8例は一次治療として手術が選択されていた。5例(50%)が13ヵ月以内に癌死であった。3例(30%)が在院死亡と予後は極めて不良であった。まとめ:胃癌による穿孔は高齢者で高度進行例も多く,予後は極めて不良であった。生命危機回避を最優先し,治療方針を決定することが肝要であると考えられた。
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© 2013, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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