日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
メッケル憩室による絞扼性イレウスの1例
戸口 景介平林 邦昭硲野 孝治吉川 健治山口 拓也平賀 俊今井 稔
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2013 年 33 巻 8 号 p. 1349-1353

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抄録
症例は77歳,女性。急激な腹痛および嘔気を認め当院に搬送された。腹部造影CTにて腹水および腸管壁内気腫を伴う絞扼性イレウスが疑われた。腹腔鏡下で観察後に開腹手術を施行した。盲端となる腸管が回腸を絞扼しており,さらに結節を形成していた。結節を解除したが腸管は壊死に陥っていたため腸管切除を必要とした。再建は単々吻合で行った。切除した回腸は約75cmの長さで吻合部は回腸末端から約10cmの部位であった。切除した回腸の肛門側から約45cmの部位で腸間膜対側に長さ12cmで先端が囊状になった腸管を認めメッケル憩室と診断した。絞扼性イレウスの原因は,メッケル憩室が結節を形成し回腸を絞扼していたためと診断した。開腹手術の際にまれに無症候性のメッケル憩室を認める場合があるが,その際切除すべきかどうかは定まった基準はない。しかし,このような特異的な形状のメッケル憩室は切除すべきであると思われた。
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© 2013, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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