2015 年 35 巻 3 号 p. 239-245
術後再建腸管を有する症例,特にRoux-en-Y再建例に対する胆道ドレナージ法は,内視鏡的胆道ドレナージが困難なことから,経皮的胆道ドレナージ法が第一選択とされてきた。しかしながら,ダブルバルーン内視鏡(以下,DBE)の登場により盲端部への深部挿入が可能となり,特に有効長の短い処置用DBEを用いることで,通常のERCPで用いられる処置具の使用が可能となり,内視鏡的な胆道ドレナージを高率に完遂することができるようになってきた。今回,術後再建腸管を有する胆道疾患に対して,short type DBEを用いた内視鏡的胆道ドレナージの有用性について概説する。