抄録
絞扼性イレウス診断での造影CT動脈相の有用性を示し,そこから作成した再構成画像の診断能を検証した。当科の腸閉塞手術施行例を,病理または術中所見で虚血を認めた群(I群)と,非虚血群(N群)に分けて各CT撮像相での腸管壁,腸内容液のCT値を比較検討。I群内の虚血腸管壁と非虚血腸管壁のCT値の差も比較検討。その結果,動脈相と門脈相でI群の虚血腸管壁が有意に低値で,腸内容液はI群で有意に高値であった。I群内での虚血と非虚血腸管壁のCT値の差は動脈相で最大であった。上記結果を元に虚血腸管壁,内容液を強調する再構成画像(ileus mode)を作成。外科医3人の読影で感度,陰性的中率は3人中2人で100%であった。結語:絞扼性イレウスの診断において造影CTの動脈相画像を元に作成した再構成画像であるileus modeは虚血部位の視認性に優れ,腸管虚血診断に有用である可能性が示唆された。