日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
鱈骨の胃壁穿通による肝膿瘍の1例
細井 愛, 遠藤 和彦, 臼井 賢司
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キーワード: 肝膿瘍, 魚骨, 胃壁穿通
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2015 年 35 巻 4 号 p. 503-507

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抄録
症例は83歳女性,全身倦怠感を主訴に受診した。発熱があり,血液検査で炎症反応が高値であった。腹部超音波,CT検査で肝膿瘍を認め,胃から針状の異物が膿瘍内に穿通していた。問診で入院9日前に鱈のあら煮を摂取していた。上部消化管内視鏡検査では幽門前庭部小弯に粘膜下腫瘍様の隆起を認めた。以上から魚骨による肝膿瘍の診断で経皮的膿瘍ドレナージの後,開腹手術を行った。小網から肝外側区域に4.5cmの魚骨を認めたためこれを除去し洗浄ドレナージを行った。経過は良好であった。魚骨による肝膿瘍に関する過去の報告では,最終的に腹腔鏡または開腹による魚骨除去を必要としたものが多かった。予後は一般に良好であるが診断がつかず急激な経過をとることもある。魚骨誤飲の既往が不明の場合にも,肝膿瘍の原因に魚骨誤飲の可能性を念頭に置き,積極的な腹部超音波やCT検査による画像診断が重要である。
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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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