抄録
【目的】当院では,大腸癌イレウスに対してSelf-Expandable Metallic Stent(以下,SEMS)留置後に腹腔鏡補助下手術(Bridge to Laparoscope-assisted Surgery:以下,BTLS)を行っているのでその治療成績を報告する。【対象・方法】対象は2010年2月~2014年7月に大腸癌イレウスに対してSEMS留置を試みた58症例である。【結果】閉塞部位は,C1例,A3例,T11例,D9例,S27例,R6例,直腸癌術後吻合部1例であった。SEMS留置は,98.3%(57/58)に成功した。留置成功例の内,SEMS位置不良,留置後穿孔で緊急手術が各1例,palliationが4例あり,Bridge to Surgery(BTS)は87.9%(51/58)に可能であった。手術までの平均日数は,11.4日(他院手術の3例除く)で,BTLSは,70.8%(34/48,他院手術の3例除く)に施行された。開腹移行率は,5.9%(2/33)であった。BTLSの一期的吻合率は,97.1%(33/34)で縫合不全は認めなかった。待機開腹手術との比較で有意差があったのは,BTLSで手術時間が長く,出血量は少なく,術後在院日数は短いことであった。【結語】大腸癌イレウスに対するSEMS留置術は,BTLSへの安全な移行が可能であった。