日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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原著
外科的治療を行ったメッケル憩室症の検討
呉林 秀崇古谷 裕一郎斎藤 健一郎高嶋 吉浩宗本 義則三井 毅
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2015 年 35 巻 6 号 p. 715-721

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抄録
メッケル憩室はまれな疾患であり多くは無症状だが,合併症をきたすと外科的加療が必要となる。2004年1月から2014年12月までに当院でメッケル憩室を摘出した17例について検討した。男性14例,女性3例と男性に多かった。合併症は8例に認められ,消化管出血2例,腸閉塞症3例,腸重積症1例,また大網梗塞1例や腹腔内出血1例と極めてまれな病態も認められた。2~78歳と幅広い年齢でメッケル憩室を認めたが,合併症例は有意に若年である傾向がみられた。異所性胃粘膜は17.3%に認められ,特に消化管出血例では全例に異所性胃粘膜が認められた。術前にメッケル憩室と診断された症例は3例にとどまり,術前診断は困難であった。メッケル憩室はまれな疾患であるが,若年の原因不明の消化管出血や腸閉塞といった急性腹症の原因疾患として鑑別にあげ,適切な治療を行う必要が有ると考えられた。
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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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