日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
直腸膀胱瘻と直腸小腸瘻を合併した骨盤放線菌症の1例
山近 大輔, 金谷 剛志, 杉田 輝地
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2017 年 37 巻 3 号 p. 461-465

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抄録

症例は81歳女性。成人型スティル病の診断でステロイドを内服していた。腹痛と38度台の発熱を主訴に当院へ搬送された。採血では高度の炎症反応を認めた。腹部CT検査では骨盤内に子宮に接する形で腫瘍を疑わせる所見を認め,膀胱内にはガス像を認めたため,この腫瘍に起因する膀胱瘻が疑われた。子宮の粘膜面には異常を認めず,下部消化管内視鏡検査でも癌の診断はできなかった。ガストロ注腸検査では直腸膀胱瘻と直腸小腸瘻を認めた。診断に難渋したが,骨盤MRIを施行したところ子宮頸部後壁における膿瘍が疑われ,切開すると白色の膿汁が確認でき,HE染色でフィラメント状のG(+)桿菌が確認できたため放線菌症と診断した。治療はペニシリン大量療法を行い,繰り返す尿路感染に対して人工肛門を造設した。今回われわれは直腸膀胱瘻,直腸小腸瘻を伴い,悪性腫瘍との鑑別が困難であった骨盤放線菌症の1例を経験した。若干の文献的考察を加えて報告する。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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