日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
脾摘術を行うことなく治療した脾膿瘍の3例
藤幡 士郎野々山 敬介渡部 かをり山本 稔北上 英彦
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2017 年 37 巻 3 号 p. 503-506

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抄録

脾膿瘍は比較的まれな疾患である。脾膿瘍に対し脾臓摘出術を行わずに経皮的ドレナージと抗生剤単独療法を行った2例,および抗生剤単独療法を行った1例を経験したので報告する。脾膿瘍は死亡率が高いが,脾膿瘍の要因や病態によっては従来の第一選択である脾摘出術を回避し治療を完遂できると考える。しかし,経皮的ドレナージ治療を行った場合,その約3分の1は手術治療を要するため,厳重な管理が求められる。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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