日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
敗血症性ショックと播種性血管内凝固症候群(DIC)をきたした非穿孔性急性虫垂炎の1例
崔 尚仁平松 聖史関 崇鈴木 優美牛田 雄太尾崎 友理
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キーワード: 急性虫垂炎, 敗血症, DIC
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2017 年 37 巻 5 号 p. 763-767

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抄録

敗血症性ショックと播種性血管内凝固症候群(DIC)をきたした非穿孔性虫垂炎を報告する。症例は,76歳,男性。腹痛を訴え当院を受診,腸炎の診断で内服薬で一旦帰宅したが,翌日意識障害が出現し,救急車で当院へ搬入された。腹膜刺激徴候は認めなかったが,敗血症性ショックを呈していた。CTで腫大した虫垂を認め,急性虫垂炎と診断した。腹水貯留,膿瘍形成なく,穿孔を示唆する所見を認めなかったため,抗生剤投与による保存的治療を開始した。しかし,翌日DICとなり,改善が得られなかった。さらに翌日のCTでは虫垂炎の悪化を示唆する所見を認めなかったが,DICが進行していたため虫垂切除術を施行した。術後,DICと敗血症性ショックはすみやかに改善した。病理組織学的に壊疽性虫垂炎と診断したが穿孔は認めなかった。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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