2019 年 39 巻 3 号 p. 609-611
腸閉塞症に対するガストログラフィン造影後に小腸穿孔をきたした2例を経験したので報告する。症例1は胃全摘術後の癒着性腸閉塞症である。絶食で軽快し水分の摂取が可能となったため通過性確認のためガストログラフィンで透視したところ狭窄部位が確認されたが通過性はみられた。2日後に消化管穿孔と診断し緊急手術を行った。小腸狭窄部位の口側にピンホール状の穿孔がみられた。症例2は胃幽門側切除術後であるが癒着性腸閉塞症に対してイレウス管での減圧後ガストログラフィンによる造影を行ったが翌日消化管穿孔と診断され,緊急手術を行い狭窄部位の口側に症例1と同様な穿孔が認められた。2例とも敗血症のため死亡した。ガストログラフィンを用いた検査後に生じた小腸穿孔という重篤な合併症を経験したので報告する。