2019 年 39 巻 6 号 p. 1149-1151
症例は60歳,男性。左腎腫瘍破裂に対して左腎摘出術を施行し,腎血管肉腫と診断された。その後,腹膜播種再発腫瘍の破裂による腹腔内出血を認め,緊急手術を施行した。手術所見では小腸に浸潤する破裂した巨大播種結節を認め,これを摘出した。術中,腹膜播種および多発肝転移も認めた。術後,肝転移巣の増大・破裂を繰り返し,貧血を認めたため,合計3回の肝動脈塞栓術を行い,出血コントロールし得たが,腫瘍が急速に増大し,再発術後第42病日に永眠された。腎血管肉腫はまれな疾患であるが,転移再発率が高く,予後は極めて不良である。そのため,Oncologic emergencyな状態では,最低限の侵襲となる治療手技により最大限の緩和を図ることが重要であると考えられた。