日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
von Recklinghausen病に伴う出血性十二指腸GISTの1例
船水 尚武尾崎 貴洋峯田 章大村 健二若林 剛
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2020 年 40 巻 6 号 p. 781-785

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抄録

症例はvon Recklinghausen病(von Recklinghausen disease:以下,vRHD)を有する57歳男性で,下血を認め近医を受診した。上・下部内視鏡検査で出血源を特定できず,当院消化器科へ紹介となった。小腸内視鏡検査で十二指腸水平部に1.5 cmの中心陥凹を伴う粘膜下腫瘍を認め,生検により消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor:以下,GIST)と診断された。CTで十二指腸水平部に壁外発育型の腫瘍を認め,十二指腸病変の他に空腸および回腸にも同型腫瘍が多発していた。十二指腸病変が出血源と判断され,切除目的で当科へ紹介となった。前医での輸血後は貧血の進行を認めず待機手術とした。開腹下に十二指腸水平部の責任病変に対して部分切除術を行い,他病変は経過観察とした。腫瘍径は1.5cmで病理組織診断は超低リスクのGISTであった。vRHDを有する患者の消化管出血では,GISTも鑑別診断の1つとして念頭に置く必要がある。

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© 2020, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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