日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
フルニエ壊疽に対する肛門周囲広範デブリードマン後も排便機能を温存し得た1例
梅村 孝太郎三浦 卓也坂本 義之諸橋 一長瀬 勇人原 裕太郎袴田 健一
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2020 年 40 巻 6 号 p. 787-790

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抄録

症例は51歳,男性。201X年に近医で下部消化管内視鏡検査を施行した翌日より肛門痛を自覚し,前医で抗菌薬,切開排膿で加療を行うも膿瘍の増大を認め,精査の結果フルニエ壊疽の診断を得て当科を紹介受診した。同日会陰部デブリードマン,横行結腸人工肛門造設術を施行した。術後もデブリードマンを追加で施行した。術後38日目から陰圧閉鎖療法を行い,術後79日目に分層植皮術を施行し,術後108日目に退院した。注腸造影,MRI検査でストーマ閉鎖可能と判断し初回手術後269日目に人工肛門閉鎖術を施行した。広範囲デブリードマンにより肛門周囲組織を喪失したが,術後排便機能は保たれていた。フルニエ壊疽は致死率の高い疾患であり,広範囲なデブリードマンや人工肛門造設術をしばしば要する。今回われわれはフルニエ壊疽に対し広範囲なデブリードマンを要したにもかかわらず,排便機能が保たれた症例を経験したので報告する。

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© 2020, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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