日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
閉塞性大腸炎による初診時心肺停止をきたした中年者直腸癌の1例
大塚 恭寛
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2021 年 41 巻 3 号 p. 191-194

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抄録

症例は特記すべき既往のない58歳男性。10日以上前からの血便と腹部膨満を主訴に当院外科を初診する目的で独歩来院したが,院内洗面室内に意識不明状態で倒れているところを発見され,ERに搬入。目撃のない心肺停止状態にあり,ただちに心肺蘇生を開始。初期心電図波形は心静止で,二次救命処置により自己心拍再開。蘇生後の各種検査の結果,進行直腸癌に伴う閉塞性大腸炎・敗血症性ショックと診断。ICUに入室し,機械的人工呼吸管理・大量輸液蘇生・カテコラミン投与・抗菌薬投与・体温管理療法を含む集中治療を施行しつつ,大腸内視鏡下に経肛門イレウス管を挿入し,腸管洗浄を施行。多量の泥状便のドレナージと腸管減圧は得られたが,ショックから離脱し得ず,多臓器不全の進行により来院10時間後に永眠された。後日,血液培養検体よりKlebsiella oxytocaが検出され,内視鏡下生検の結果は高分化管状腺癌であった。

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© 2021, Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
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