日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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症例報告
直腸癌に伴う劇症型虚血性大腸炎に対してDamage Control Surgeryで救命した1例
木幡 亮貞苅 良彦中根 浩幸肥川 和寛青柳 武史緒方 俊郎木村 芳三檜垣 浩一谷口 雅彦
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2026 年 46 巻 1 号 p. 32-35

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抄録

本邦において,oncologic emergencyにおけるdamage control surgery(以下,DCS)の報告は少ない。われわれは,直腸癌に伴う劇症型虚血性大腸炎により重篤な状態に至ったが,DCSにより救命した症例を経験した。本症例では,結腸が広範に壊死し,一時心肺停止に至るほど血行動態は不安定であった。著明なアシドーシスも認めたため,初回手術では壊死腸管の切除のみ行い,open abdomen management(OAM)を実施した。術後はすみやかに集中治療管理を行い,全身状態の改善が得られた後に,二期的に人工肛門造設および腹壁閉鎖を行った。DCSによって救命できたことより,患者・家族が病態を理解する時間ができ,その後の治療法を選択することができた。また時間的猶予を得られたことにより,大腸専門医が介入し腫瘍学的治療方針の検討が可能となった。

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