2026 年 46 巻 3 号 p. 396-401
【背景】大腸憩室炎による結腸膀胱瘻は,自然閉鎖が困難であり手術が第一選択となるが,術式や周術期管理に関してはいまだ定型化されていない。当院で経験したS状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻症例を対象に,後ろ向きに検討を行った。【対象】2013年4月から2024年10月までに当院でS状結腸膀胱瘻に対して手術を施行した19例を対象とした。【結果】男性16例,女性3例であり,年齢中央値は70歳(52〜87歳)であった。開腹手術は1例,腹腔鏡手術は18例であった。根治術を施行した18例のうち膀胱部分切除を施行したのは1例で,その他の17例は瘻孔切離のみであった。術後の膀胱カテーテル留置期間中央値は7.5日(2〜18日)で,術後合併症は創部感染,肺炎,麻痺性イレウス,縫合不全,膀胱瘻残存による尿漏出を各1例認めた。【結語】S状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻は腹腔鏡手術にて安全に治療可能と考えられた。