日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
巨大卵巣腫瘍に起因する壊死型虚血性大腸炎に対して付属器摘出術と結腸切除術を行った1例
増田 太郎岡 智山岸 茂
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ジャーナル 認証あり

2026 年 46 巻 5 号 p. 598-601

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抄録

症例は76歳,女性。急性心筋梗塞の治療中に発見された巨大卵巣腫瘍に対し,待機的手術を予定されていた。手術時期を検討していたところ,7ヵ月経過した時点で,徐々に増悪する腹痛を主訴に当院へ緊急搬送となった。腹部骨盤造影CT検査でS状結腸が巨大卵巣腫瘍に圧排され,腸管壁造影効果不良,腹腔内への糞便漏出を疑い,腸管壊死,下部消化管穿孔の診断で緊急開腹手術を施行した。左卵巣腫瘍のS状結腸および腸間膜への圧排により,S状結腸が黒色壊死している所見であった。S状結腸切除,左付属器・尿管合併切除を行ったが,抗血小板薬の影響もあり骨盤底からの止血に難渋したため,骨盤パッキングを行い,open abdomen managementとした。ICUで集中管理後,翌日に下行結腸単孔式人工肛門造設術,左尿管吻合術,閉腹術を行った。他臓器腫瘍による壊死型虚血性大腸炎の報告はまれであり,文献的考察を加えて報告する。

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