日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
幽門側胃切除後に認めた胃石が過食により小腸閉塞をきたした1例
諸藤 教彰
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キーワード: 胃石, 小腸閉塞, 胃切除後, 過食
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2026 年 46 巻 5 号 p. 644-647

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抄録

症例は79歳男性。6年前に胃癌に対し腹腔鏡下幽門側胃切除術(Billroth I法再建)を施行され,糖尿病治療中であった。近医での術後定期内視鏡検査で胃石を指摘された当夜に過食した後より嘔気・嘔吐が出現し,2日後に当院を受診した。腹部CTにて左側腹部空腸内に約5cm大の含気を伴う海綿状腫瘤および口側腸管拡張を認め,胃石嵌頓による小腸閉塞と診断した。腫瘤径が大きく完全閉塞像を呈していたため,受診当日に小開腹による緊急手術を施行した。Treitz靭帯から約100cmの空腸に嵌頓した胃石を小腸切開により摘出し,術後5日目に退院した。腹腔鏡下幽門側胃切除術後患者において,残胃内に胃石を認めた際には,過食を契機に小腸へ移行し腸閉塞をきたす可能性があるため,腸閉塞の高リスク病態として認識し,過食の回避など生活指導とともに適切な治療方針を慎重に検討することが重要である。

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