日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
原著
当院における閉鎖孔ヘルニア31手術症例の検討
鈴木 貴友, 丸山 常彦, 野口 僚太, 小澤 祐介, 野崎 礼史, 小田 竜也
著者情報
ジャーナル 認証あり

2026 年 46 巻 6 号 p. 661-667

詳細
抄録

【目的】当院で閉鎖孔ヘルニア嵌頓に対し,手術を施行した症例を後方視的に解析した。【方法】2013年から2024年に当院で閉鎖孔ヘルニアに対し手術を施行した31症例を分析した。2016年以降,当院では閉鎖孔ヘルニア嵌頓症例に対し,非観血的整復を試みている。整復施行症例に対し「整復成功群」と「整復不成功群」とに分け周術期成績に関して比較検討した。【結果】整復未施行例10例は全例で緊急手術を実施した。整復施行症例21例のうち15例で整復可能であり,待機的手術を実施した。一方,6例では整復不可であり,緊急手術を実施した。「整復成功群」では腸管切除症例および術後合併症を認めなかったが,「整復不成功群」と比較し有意差は認めなかった。【考察】閉鎖孔へルニア嵌頓症例では腸管の状態を確認した後に,非観血的整復を試みることが望ましい。整復可能であれば待機的手術を行うことで術後合併症を減少させられる可能性がある。

著者関連情報
© 日本腹部救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top