日本腹部救急医学会雑誌
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軽度の後腹膜血腫が発見の契機となった外傷性十二指腸損傷の1例
森岡 伸浩宮下 薫藍澤 喜久雄清永 英利
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キーワード: 腹部外傷, 十二指腸損傷
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2006 年 26 巻 1 号 p. 63-67

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抄録

腹部外傷中, 十二指腸損傷の頻度は比較的まれであるが, 早期診断できなかった場合, 胆汁, 膵液の影響で術後に縫合不全などの重篤な合併症を引き起こしやすいという点で, 重要な疾患である. 今回われわれは腹部外傷受傷直後のCTでは十二指腸損傷を疑わせる所見を認めなかったが他臓器損傷のため開腹した際, 十二指腸周囲の後腹膜に軽度血腫を認めたため十二指腸を授動したところ, 十二指腸forth portionに穿孔を発見した症例を経験したので, 報告する.

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