日本腹部救急医学会雑誌
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結腸軸捻転症と鑑別を要した移動盲腸絞扼性イレウスの1例
鯵坂 秀之尾島 敏彦大場 大伊井 徹松木 伸夫三輪 晃一岩田 充宏
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2006 年 26 巻 5 号 p. 655-658

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抄録

症例は虫垂切除術の既往をもつ31歳の女性で, 腹痛・嘔吐を主訴に受診した. 腹部単純X線写真ではいわゆるcoffee beallsignが認められ, 腹部CT検査とあわせて盲腸軸捻転症と診断された. 大腸内視鏡にて整復を試みるも不成功に終わり, 緊急手術となった. 開腹時便汁性腹水を認め, 腹腔内を検索すると虫垂切除術によると思われる線維性索状物にて腸管が絞拒されていた. 線維性索状物を切除し絞拒を解除したところその腸管は回腸末端および移動盲腸で, 一部壊死から穿孔を起こしていたため回盲部切除術を行った. 術後経過良好にて14日目に退院した.

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