教育メディア研究
Online ISSN : 2424-2527
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教育メディア研究の現状と今後の課題(<特集論文>教育メディア研究)
水越 敏行
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ジャーナル オープンアクセス

1995 年 1 巻 1 号 p. 8-23

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抄録

マルチメディアに代表される新技術は、新しい質の良いリテラシーを要求する。この論文では、この10年ほどの間になされた研究を次の視点で考察した。(1)視聴能力の構造、(2)視聴能力の発達、そして(3)視聴能力の形成。これらはメディア・リテラシーの基礎研究ともいえる。その後の研究では、映像の読解力を重視すると共に、操作能力や表現・発信する能力にも重点をおくようになってきた。そのためにメディア・パッケージやカリキュラムの開発を行って、長期的で計画的な実践研究が、東京や金沢で進められてきた。また、マルチメディアの疑似体験と直接体験との出し入れの問題、テレビ番組比較視聴を通じての批判的視聴能力の基礎研究など、最近の研究を考察する中で、近未来の研究の方向を示唆した。

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© 1995 日本教育メディア学会
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