2004 年 10 巻 2 号 p. 39-45
本研究は、教員養成学生が、コンピュータやインターネットを用いて教えることに対する不安に関わる要因を明らかにした。高等学校「情報」免許取得予定の67名の学生を回答者として、質問紙調査法を用い、結果に共分散構造分析を用いて分析した。PCやネットを用いる教育への不安は、教師願望からの影響に加えて教育経験に大きく影響されていた。過去のPCやネットによる学習体験や現在のパソコン利用からの教育への不安の影響は小さかった。教員養成学生にデジタルメディアを用いた教育への不安を減少させるためには、現在の情報処理を中心としたカリキュラムではなく、授業の観察及び体験が有効であると考えられた。