抄録
近年,多くの大学において映像制作の実習授業が行われるようになってきた。その目的の1つとして「メディアリテラシーの育成」が挙げられる。しかし時間的問題や個別対応の難しさなどからその目的が十分達成されているとはいえない。そこで筆者らは,実践と並行してウェブ教材を利用すれば,これまでの問題を解決できるのではないかと考え「映像制作を支援するウェブ教材」を開発した。本研究ではその教材を教員と学生へのインタビュー,学生への質問紙調査,教材へのアクセスログのデータを基に,「教材設計」と「コンテンツ」を観点に教材の評価を行った。その結果,映像制作を支援するウェブ教材における「教材の構成」と「教材内容の過不足」に関しての問題点が明確になり,改善する方法を見出すことができた。