抄録
本研究では,オンライン上の誤情報を見抜きその影響を避けるためのリテラシーを誤情報関連リテラシーとして位置づけ,その指導頻度と教師の信念の関連を検討した。教師の信念としては,誤情報の受容と誤情報に対する問題意識,指導に関する信念を取り上げた。質問紙調査(n = 462)の結果,誤情報関連リテラシー指導の内容について「情報の信頼性検討」「誤情報の特徴」「情報源の確認」「管理・不使用」の4因子が得られた。指導に関する信念については,「誤情報対策の重視」と「教育的意義の重視」の2因子が抽出された。信念の尺度得点を独立変数とした重回帰分析の結果,「誤情報対策の重視」の高さが「情報の信頼性検討」「情報源の確認」「管理・不使用」の指導頻度の高さに関連していた。また,「教育的意義の重視」の高さは,「情報源の確認」「管理・不使用」の指導頻度の高さに関連していた。「誤情報の特徴」の指導については,信念尺度間に交互作用が見られ,誤情報の受容の程度が低い場合に「誤情報対策の重視」の高さが指導頻度の高さと関連していることが示された。