抄録
本研究では,教員養成課程の学部生を対象に,課題分析図作成に関する理解を深めるため,授業における学び合い型の活動を設計・実施した。練習①では既存の課題を用いた階層化を,練習②では自らの課題の洗い出しと階層化をグループ活動で実践し,3年間にわたる改善実施をデザイン研究の枠組みで整理した。結果,グループ活動による知識共有や相互補完が課題分析図作成の理解向上に効果的であることが示された。また,チェックリストやICTツールの活用により精度が向上し,活動への肯定的な態度が確認された。一方,学習者が抱く不安への対応が課題として残り,さらなる支援策やICT活用の可能性が示唆された。