抄録
本研究では,中学校技術・家庭科 (技術分野) の検定教科書における,情報活用能力に関する記述の実態を明らかにすることを目的に,ページ数の分析と内容分析を行った。分析1の結果から,技術分野の4領域のうち,「D.情報の技術」は,他の3領域に比べ,情報活用能力に関する記述が有意に多いことが示唆された。特に,情報モラル・情報セキュリティなどについて理解を図る学習が「D.情報の技術」に依存しており,他の3領域で育成がされていない可能性が明らかとなった。また,分析2の結果から,技術科の4領域ごとに異なる内容を基盤として,情報活用能力の育成が行われていることが明らかとなった。これらの結果から,今後は,技術科4領域で横断的に情報活用能力の育成を充実させることができるよう,カリキュラムを設計していくことが求められる。