抄録
本研究は,日常的に1人1台の情報端末を活用し,クラウドを基盤とした学習が行われている小学校20学級401名の児童を対象とし,授業中に学習者がもつ対面での発言及び端末上での発信に対する意識を検討することを目的に,4件法及び自由記述を含む質問紙調査を行った。質問紙調査は,対面での意見の発表・端末上での意見の発信に関する項目に加え,児童の自己主張する力を測る項目及び同調志向を測る項目とした。調査の結果,①児童は対面で意見を発表するよりも端末で発信を行う方が緊張感が少ないこと,②自己主張高群は対面での発表・端末での発信を選択する児童が約半数ずつであるのに対し,自己主張低群は,高群よりも端末での発信を選択する傾向があることが確認された。このことから児童一人一人の特性に応じた意思表示の手段の整備が求められることが示唆された。