抄録
学習者の主体性の評価や学習状況のモニタリングを目的として,学習者が学習方法や学習内容を省察する「振り返り」は,これまでに一定の型を設けるなど,様々な手法が開発されてきた。しかし,学校現場では実際に学習者によって書かれた振り返りの評価の方法に,難しさを感じている場合も少なくない。本研究では,実際に学習者の振り返りを評価し,評価値ごとの平均文字数や語彙の出現頻度分析を行った。その結果,評価値の高い振り返りでは平均文字数が多く,学習方法では「良い」,学習内容では「大事だ」「大切だ」などの,価値判断に関する語彙が含まれる傾向があることなどが明らかになった。この結果を応用することで,「授業の取り組みで良かったところは~です。なぜなら~だからです。」や「授業で大切だと思ったことは~です。なぜなら~だからです。また,今日の学びを~で活用したいです。」のように,既存の型をよりよくできる可能性が示唆された。