抄録
本研究では,総合的な探究の時間の授業において生成AIを活用した討議活動がどのような教育的効果をもたらすかを論究した。そのために茨城県私立A高校で研究授業を行い,授業実践の教育的効果のプロセスを確認するために授業前,授業中,授業後とWebによるアンケート調査(Googleフォーム)を実施し,生徒たちの思考活動の変化を明らかにした。授業のテーマは,「高校生のキャリア形成」であり,そのために「闇バイト」問題を取り上げ,その問題点を論究した。さらに批判的思考による探究学習を行うため,敢えて闇バイトの「良い点」を3つの生成AI,ChatGPT,Gemini,Claudeに回答させ,その回答の意味をグループワークで分析,比較・検討させた。そこから「仕事とバイト」の違いを明らかにし,キャリア形成の2つの意味である①働くことの知識・技能の習得,②自分の役割を果たすことで,自分らしい生き方と生きがいを見出すことを考えさせた。