抄録
本研究は,小学校における漢字および計算の学習に着目し,ドリル教材の採択状況と,GIGAスクール構想以降の教材変更の有無について明らかにすることを目的とした。小学校教員を対象にオンライン質問紙調査を実施し,本稿では,ドリル教材の採択について「一つの学年の教材採択に関わる立場(担任等)」と回答した230名を対象として分析した。その結果,漢字・計算のいずれにおいても教材会社のドリルが多く採択されている一方で,教材会社の「ドリル」「スキル」以外の教材を用いて指導を行っている担任等が一定数存在することが明らかとなった。ドリル教材の型については,漢字では繰り返し型と書き込み式がほぼ同程度であったのに対し,計算では書き込み式やドリル以外の教材を選択する割合が相対的に高かった。また,2020年以降に教材を変更した担任等は,漢字で25.2%,計算で23.0%であり,基礎的・基本的な知識及び技能の定着を図る学習においても,教材の在り方を見直す動きが一定程度存在することが確認された。