抄録
本研究は,小学校における安全教育の授業実践に関する先行研究を,「安全教育の3領域(生活安全,交通安全,災害安全)」および「教材に関する5つの観点(教材の対象者,教科・科目,主となる教材の目標,対象とする減災対応の時期区分,使用された教授メディア)」に整理し,傾向を分析することにより,これまでの成果を把握し,今後の実践課題を考察することを目的とした。28件の授業実践を整理した結果,特に,「生活安全」「小学校低学年」「教科」「参加・協力・貢献」をテーマや対象とした授業実践の割合が低かった。このことから,①「生活安全」をテーマとした授業実践を蓄積すること,②小学校低学年を対象とした授業実践を行うこと,③教科の特性を生かした授業や,教科等横断的な視点から行う安全教育の授業実践を蓄積すること,④すべての領域において他者や地域と連携した実践を蓄積すること,が今後の主な実践課題であることが示唆された。